エンターテインメントとアート

2018/09/09

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俺、電車の中でおっさんとかがパズドラとかしてるの見て、「これはやばい」ってずっと思っててんけど、それを人に話した時、「わかるわかる」「同感」とかの意見の中で、「べつやばくないよ」「エンターテインメント業界で働く人の先品を貶す発言。失礼だよ」といった意見もあって。確かになあって思った。俺はゲームに対してバイアスかかってたし、それが無意識のうちに出てしまっていた。伝え方って、本当に難しいです。それ以前に、伝えるって、恐ろしいです。

エンターテインメントとアートの違いってなんなんだろう。
俺はアートに関しては興味あるっていうことを認識しているし、素晴らしいものだと思っている。
エンターテインメントはどうかと聞かれても然りだと答えるだろうけど、現にエンターテインメントの象徴であるゲームにはバイアスがかかっていた自分に気づいたし、思えばテレビや漫画に対してもそんなバイアスがあったと思う。
テレビや漫画、ゲームから学べることもあるし、自分もそういったものから沢山学んできたけど、いつの間にかコストパフォーマンスは悪いと割り切って考えている自分がいた。
「テレビでニュースを見るならネットでサクッと調べたほうがいい、アプリでスラスラ見たほうがいい」
「だらだら漫画読んだりゲームするくらいなら小説読んだり友達と飲んでた方がいい」
これは価値観の違いなのか。
自分にはそもそも暇という概念がない。だから暇つぶしという考えもなくて、全ての日常は学びだと思ってる。だから全ての選択肢の中から自分の時間をかける価値のあるもの、それだけコストパフォーマンスが良いものを無意識に選択して過ごしてきた気がする。

エンターテインメントは人を楽しませるためのもの、アートは自分の気持ちを表現するもの。
そういった区別ができるように思うけど、本当に素晴らしいアートはエンターテインメントを越える。誰かが本気で創ったものだからそれを通して本当に誰かを笑わせることができる。感動させることができる。心を揺さぶることができる。それは100%、いやそれ以上に人に伝わる。人の人生を変えられる。でも0にもなり得る。アートとは基本理解されないもので、自己満にとどまってしまうこともあるから。all-or-nothing.
エンターテインメントは100%、そしてそれ以上にはいかない。平均的に7,8割とかは出せるかもしれないけど、そこ止まり。

素晴らしいエンターテインメントは素晴らしいアートには及ばないが、下手なエンターテインメントも下手なアートよりはマシ。
そんな風に思ってる。

これもかなりバイアスかかった考え方なのかもしれないけど、俺はやっぱりアートがいいな。
もちろんテレビにも、漫画にも、ゲームにももちろん人の人生を変えられるような、心を揺さぶるような、感動させるような、そんな、アート化されている作品はあると思う。
でもこれだけ大衆化、メディア化したエンターテインメントとして成るテレビや漫画、ゲームの中からはそういう作品は生まれにくいんじゃないかと思うのです。
そういった意味でコストパフォーマンスが悪いと感じていたのでしょう。大量のコンテンツの中で本物は僅か。そんな気がするんです。

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