松下村塾がおわりました

2018/09/09

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伊勢谷友介さんのリバースプロジェクトとGOBIPという二つのアツい会社が提供してくださった「志のある大学生に武器を与える」そんな アツいプロジェクト、松下村塾が終わった。
もともと伊勢谷さんのやってたリバースプロジェクトの活動には興味を持っていたし、伊勢谷さん自身にもすごく興味があった。社会的芸術家っていう考え方の観点から見てそのロールモデルの一人だなって思っていたから。プログラムも魅力的だなって思ったから、これは応募するしかないなと思って応募した。
選考を経て、無事合格。
6月6日のキックオフを皮切りに約1ヶ月ちょっと、ほぼ毎週土曜日は二子玉川まで行って他の志を持った塾生と一緒に半日頭フル回転して考え続けた。
リバースの伊勢谷さん、GOBの櫻井さんはじめアツい社会人の方々も一緒に真剣になって考えてくださって、本当に最高に恵まれた環境だった。
それを卒業した今、信じられないくらいさみしい自分がいる。

僕が この松下村塾を通して考え続けたこと、そして得たものは「志」という言葉の曖昧さと深さだと思う。

皆さんは「志」と聞いて何を考えるだろうか?
それを考える際に英語と比較してみるといい。
志というのを英語で表すと何になるだろうか?
一番近いのは”Ambition”だろうと思う。
しかしそれは和訳すると野望や野心という意味もでてくる。
志には「相手を慕う気持ち、愛情」といった意味があり、Ambitionとは違う。Ambitionは利己であり、日本語でいうと夢に近い。一方、志は利他である。
そう、夢は利己、志は利他なのだ。
松下村塾では一番最初に「あなたの志はなんですか」と問われる。自分が志だと思っていたことは夢であったり、手段であったりして、社会人の方々にもろくもへし折られ、塾生みんなそこでいきなり果てのない問いを考えることを求められる。

俺はこの記事で書いた通り、福岡にいたくらいの頃から自分の想いに向き合って夢を固めていたつもりだったし、あとは東京に出てこれを具現化するだけだと思っていた。その具現化するための力をこの松下村塾から得ようと思っていた。夢も志も大差ないと思っていた俺は志は何かと問われ、迷うことなく「社会的芸術家として世界をよりやさしいものへと変えていくこと」と答えた。しかし周りの塾生の志がかわりゆく様を見ながら、志に紐づいて開講されるプログラムを受講していくうちに俺はつまずいた。
俺の夢、志では苦しすぎて松下村塾のプログラムはやっていけなくなったのだ。
毎週出される松下村塾のグループ課題と学校生活、それに加え自分の志や夢という果てのない問いに完全にやられていた。テンション、モチベーション共にガタ落ちの時期もあった。それでも考え続けて光は見えた。
原点に帰ると俺は美しく生きたいというだけだった。
そして周りの人々にも美しく生きて欲しいってだけだった。美しく生きるとは、自分の意思で生き方を選択し、大好きな場所で、うまい飯食って、好きなものに囲まれて、センスを磨いて、夢を追いかけて、大好きな人たちと大好きな仕事をして、夢を達成していって、周りを幸せにしていきながらお金をもらって、生きていくっていくこと。まずは自分が美しく生きる、その上でそのエッセンスを表現する。社会的手法、ビジネスでそのためのシステムとファンクションを構築していきたいって思っただけだった。
そして見つけた俺の志は自分の意志で自分を彩り、人生を選択し、世界を彩る、そんな美しく生きる人々を増やす。
これだった。そしてそのために何をするのか。どんなやり方で実現していくのか。これが俺のやりたいことで、利己で、夢なんだなと思った。
俺の夢は人の心を揺さぶるような本当の優しさ、美しさ、豊かさに溢れたものを社会の上に出現させること、継続させていくことによって人々の心に本当の優しさ、美しさ、豊かさを届け、根付かせていくことだった。
この前の記事で書いていたことはこれらに関連したことでね。いきなりポーンって書いてごめんなさいね。
最初の志に行き着くまでに俺はそんなことを考えていたはずなのに忘れていた。自分の中で研鑽していくうちに気づくと自分でも原型が思い出せないくらい思想的で抽象的なものに変わってしまっていたのだ。思想的で抽象的なものでは人には届かなかったし、自分のアクションにもつなげていくことができなかった。
ここを固めることができたのが松下村塾も残すところあと一回、となってしまっていたタイミングだった。
ここから一気に加速した。なんとか自分のアクションプランを発表するところまで漕ぎ着けたかったから。
松下村塾では志を実現するための武器を渡すことも目的とされていたから、もちろん基本的なビジネスの作り方や考え方も学んでいた。それを総動員し、自分の志と夢とにすり合わせながら実現したい世界とそれを実現させていくための手段を事業として変換し、ビジネスとしてなんとか形にさせようという試み。
なんとか発表にこぎつけることはできた。プレゼンの出来はとてもじゃないが満足できるようなものではなかったがなんとか志、夢、アーティスティックなアプローチ、ビジネスとしての実現性をすべて盛り込んだものを形にすることができたと思っていた。

しかしやっぱり叩かれる、叩かれる。最高。
でも最後には期待してるぜって、言ってくれる。
面白かったよ、興味深かったよって言ってくれる人もいて。
みんな本気で聞いてくれて、フィードバックを返してくれる。
この環境がどれほど恵まれているか、どれだけあったかいものだったかを強く感じた。

でもね、そんな中で気づいたんです。

俺の志は、まだ夢止まりなんじゃないかって。
自分の意志で自分を彩り、人生を選択し、世界を彩る、そんな美しく生きる人々を増やす。
これは利己に過ぎないのかもしれない。
そもそも、考えてみると誰かの心を揺さぶりたい、誰かを感動させたい、
誰かを笑顔にしたいなんてことも、利己で、エゴで、自己中なのかもしれない。
志のエッセンスが入っているとすれば「世界を彩る」の部分。
ここはかなり前半部分と分離していて、達成のためには違うアプローチが必要になる。
でも、世界を彩る人を輩出できるようになればそれは利他であり志になり得ると思う。
社会的芸術家の概念、これはやっぱりどうしても思想的過ぎて、抽象的過ぎて。
松下村塾が終わってもまだ終わらぬ自分の中での「志」や「夢」との葛藤。
でも、ここをなんとか形にしたい。

そう、これね、形にしないとはじまんない。

なんのための松下村塾だったのか、
なんのためにこれほどまでにみんなの時間を頂いたのか、
なんのために自分はここにきたのか。

すべては形にするため。
だからここからやってやります。
まだ、志も夢も完全に断言はできないけど、見切り発車でもいいから、
とりあえずやってみることが大事なのかもしれない。

ノブレスオブリージュ。恵まれた環境で育ったやつはそれを社会に還元しないといけない。新しい社会を、より良い社会を作っていかなくちゃいけない。志。

恵まれた環境にいるのに自分のやりたいことに挑戦しないことは罪だと思ってる。生きることができるならば笑って生きなくっちゃ。夢。

そしてね、今回最高の時間を一緒に送ることのできたアツい仲間とまた一緒に笑って会えるように。

そう思いながら。
それぞれの道を行きましょう。
Thank you for everyone in Shoukasonjuku.
心を込めて。

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P.S
最後になりましたが、この機会を提供してくださったReBirth ProjectとGOBIPの皆様、その他お忙しい中真剣に向き合ってくださった社会人の皆様に厚く御礼を申し上げます。
本当に最高でした。これからもよろしくお願いします!という言葉で、
これからの自分の人生をより深く志に根付き、夢に根付くものにしてみせますという決意表明に替えせていただきます。
やっぱりどうせなら誰かのためになるような、世界のためになるような、
将来のためになるようなことをしていきたいですもんね。

近いうちにこれから自分がどういう方向性でやっていくのか表明できればと思います。

迷いは、悩みは尽きませんが少しずつでも先へ、先へ。
自分の想う道を先へ行ければいいなと思っています。
そしてその先で誰かと一緒に誰かを幸せにすることができたらと思っています。

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