社会的芸術構想とは

2018/09/09

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これまで、自分は「社会的芸術」みたいな言葉を多用してきた。
ブログでも、リアルでも。

自分の中にその考えがあったことは確かだし、
確実な形として「社会的芸術」という考えが生まれた発端になったのはそもそも掘り下げると、
2年前、2013年、当時大学1年生の12月辺りだったと思う。
12月1日に”Nanairo Project”という今のブログのタイトルにもなっている概念を考えて、
その考えを紹介するサイトをバーッとWixで作ったのを覚えている。
(結局それは公開してはいないけど)

その概念のスタートとなっているのは現在の社会への疑問。
自分はすごく幸せで、周りの人も幸せになれそうなのに、
なんでこんなに社会には不幸せな人が多いのだろう、と。

もともと、俺はすごくemotionalなタイプで、
人と一緒に遊ぶのも大好きだったけど、一人で本を読んだり絵描いたり音楽聴いたりするのも好きだった。
核にあったのは「自分が幸せを感じるか」ということ。

自分が楽しくて、幸せを感じるから、
人と一緒に遊びたかったし、話したかったし、わらわせたかった。

自分が楽しくて、幸せを感じるから、
本も読みたかったし、絵も描きたかった。音楽だって聴きたかった。

それはすげー幸せで、高校まで自分はずっとそればかりをしてきた。
大学に行っても、社会に出ても、そんな風にずっと幸せでいたいと思ったし、
大人になれば広い世界に出て、もっと多くの人と会って遊んで話して笑わせたかった。
そしてもっと多くの芸術に触れ、自分でも表現してみたいと思った。
大人になるってことにワクワクしたりもした。

高3の時の体育大会で自分が中心になって中1から高3までをまとめ上げて、
一つのものを作り、目標を目指す。みたいな中で最高の幸せを経験した。
人と一緒に何かを創る、そして他の人に影響を与えるってのはこんなにも心打ち震えるものなのかと思った。

その時自分のやりたいことは一つにまとめることができるんだということが実感できた。

それは仕事と趣味みたいなものを分ける必要はなく、
ビジネスと芸術みたいなものを分ける必要もないんだということだった。

大学に入って、ビジネス方向で色々やってみたり、芸術方向で色々やってみたりした。
その中で、幾つかの違和感や失敗を経て、
自分が考えているような、ビジネスと芸術をまとめるみたいなことは普通じゃないし、簡単じゃないんだと思った。

でも、自分の考えていることは間違ってはいないと思った。

仕事やってる人も、趣味に勤しんでいたりもしたけど、それは多くの場合仕事に飲み込まれていた。
仕事を本当に生き生きとやっている人もいた。けど、そうじゃない人もいた。
趣味を仕事にして、苦しんでいる人もいた。でも、本当に楽しそうにやってる人もいた。

彼らは何が違うのだろう。

 

「人はみんな幸せになるために生きている」と思っている。

どうせ生きているなら幸せな方がいいし、不幸になんて好きでなるものじゃない。
でも、今の社会には幸せに生きることができていない人が多すぎる。

考えた。どうしたらいいんだろうか。

自分は幸せだ。
自分らしく、思うように思いのまま生きているから。

そのためにまずは、もちろんきちんとした生活を送ることが大切だ。
それから、自信や愛みたいなものをしっかり充して自分の基盤を創る。
そのしっかりした自分の基盤をもとにしっかり考える。自分は何がしたいのか。
あとはその自分の基盤をもとに行動を積み重ねていくことだと思う。

その先に自分の思いに合った道を選ぶことで、
仕事にも経済的なインセンティブ以外の意味を見いだすことができる。
そして仕事以外の人生に関しても意味を持って生きていくことができる。

そうすればみんな幸せなはずである。

 

自分はそんな世界をどうすれば創ることができるだろうか。

人と話し、一緒に考え、何かを創るというビジネスというものと、
自分の創造性を生かして人に何かを伝えるというアートというもの。

自分の想いは、それを両方やりたいということ。
そして、それを掛け合わせていきたいということ。
高校まで自分一人で両方やってた時も楽しかったけど、体育大会で掛け合わせた時のあの最高の感覚が忘れられないから。
掛け合わせた結果として俺は一緒にやった仲間に、そして周りの人たちにも幸せを与えることができたと思ってる。

それを社会の上で実現することも可能だと思う。

経済的合理性に沿った「生き方のルール」みたいなものに飲み込まれ、
自分の心を忘れている人たちに、忘れないような自分の基盤を刻み込む。
自分の心を忘れている人たちに、大切なものを思い出させる。

そんな人の心を震わせるようなものを、創造的にみんなと一緒に考えていく。創っていく。
そしてそれを継続させていくシステムに落とし込む。

ビジネスの手法にアートを混ぜ、アートの考えにビジネスを混ぜる。

「自分の心に正直に生きていいんだ」
それが普通に言える文化を作っていく。
自分の心に沿った生き方を、みんなができるような世界にしていく。

ビジネスよりの社会の中に、アートのエッセンスを混ぜ込んでいく。

それが社会的芸術構想である。

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